いよいよ来週は、千葉大学医学部一年生への講義をさせていただきます。

といっても、まるまるではないのですが、自分の夢の一つだったのでとてもわくわくしています。

昨年、私から千葉大学のある先生に「是非そのようなチャンスをください!自分にしか話せないことがあるかもしれません!」と嘆願して、無理矢理お時間をいただきました。そのときは、ほんとに飛び込みという感じでしたが、今年は少し異なります。ちゃんとポストをいただいて、年間カリキュラムを意識して、この講義ではどのようなことを伝え、共有して、学んでもらいたいかといったことをちゃんと私自身も学びながら、当日を迎えています。当日講義を受ける一年生たちのプレアンケートとかを参考にさせてもらい、とてもワクワクが止まりません。自分が入学したときに感じた疑問と同じような疑問を持っていたり、すごく深く地域医療を考えている子がいたり。20年前に自分たちのときにはこんなに考えたこともなかったなーと感心しています。数ヶ月前まで高校生だった学生たち。多くの学生は「働く場所」としての病院がどんなものかわからない。家族が医療者でないとなおのことTVのイメージしかないはず。おもしろいなー。

 自分が医学部一年生の6月がどんなだったかな?と思い出して、部活でこんなことしてたなとか、授業がつまらなかったなとか、初めてのテストがどんな感じになるのか不安だったり、バイトを始めて、社会勉強になっていたり、車の免許取りに行き始めたり、自分自身も地域実習の選択をしていたなーとか。あのときの感覚を思い出して、懐かしく思うと同時に、医学生の感覚がわからないと授業できないなーと。

 もう21年も前なんだなと時間の流れる早さにびっくりしています。そんなに経ったのかと。3浪して、自分の人生崖っぷちと思っていたあのとき。(死ぬわけでもなく、むしろ3浪もさせてもらって裕福な方だったにもかかわらず、人生で自分が一番不幸だと思い込んでいた時)今年落ちたら、高校2年生から目標にしていた医師という職業を諦めなければと思って、必死だった浪人3年目。受かったときの安堵感と、happyな大学生活が待っていると思ったあのとき。もう20年近く前のことなんだと。人生の半分を医学関係に費やしているんだなーと改めて考えてしまった。

 自分自身が成長しているのかどうか不安になるときもありますが、「おもしろそうだと思ったら、行動する」というスタイルで突き進み、たくさんの出会いに恵まれて、今の自分があります。振り返ったら今の道があるのだと思います。

 地域医療をしたい。という気持ちと同じぐらいずっと思っていたのは、「医学教育をしたい」です。

正直、医学部の授業だけでなく、学校の授業がつまらないのは、「先生のせい」だとずっと思っていました。とても生意気な学生だったと思います。大人になった今は、全部が全部そうではないと思うのですが、でもやっぱり今振り返っても、もっとおもしろい授業ってあるんじゃない?と思ったりします。学生全員に響かなくてもいいと思うのですが、学生にとって一生のうち、たった一回しか会わないかもしれない。でもその一期一会で人生が変わることもある。20年経った今でも覚えている授業がある。なにか覚えてもらえるようなそんな授業をしてみたいとずっと思っていました。

 今年は、その一部に携わることが出来ます。昨年の単発ではなく、この講義を終えた後も、医学生とつながり実習にきてもらいます。実習内容についても学生と共に考えていきます。次世代への関わりが出来ることがうれしいと同時にそのチャンスをいただいたことに感謝しています。

 はりきりすぎて、ひかれてしまうかもしれませんが、楽しんでやってみたいと思います。

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