千葉で働き始めて、一年が経ちました。週末に自宅に帰る単身赴任の生活にも慣れてきました。
医師になってから、今まで13年間ほとんど、研修医や医学生に囲まれて、彼らからも学ぶことが多かったです。この一年間は一からシステム作りをしていたため、研修医教育や医学生教育にあまり携わることがなく、自分自身を見つめ直す時間もたくさんありました。
このブログも、「ERから地域医療へ」とありますが、
「地域で医学教育の格差をなくすことが地域医療への貢献の一つ」
ではないかと、思うようにもなってきました。

私は、今まで幸運にも、研修環境にとても恵まれてきました。
いわゆる「屋根瓦式教育」を初期研修制度が始まる前から導入している病院で研修をさせてもらい、後期研修期間には、自分自身の勉強もさることながら、目をギラギラさせた初期研修医達に囲まれて、彼らに指導するチャンスも与えていただきました。どのように伝えることでかれらが自分たちで勉強するようになるのか。忙しい毎日の中で、日々勉強させてもらいました。
その後、北海道のへき地に行っても、ここでも研修医や医学生に囲まれて勉強する機会をいただきました。ここでは、地域でも、オンラインを使って標準的な医学的知識を提供しながら、現場に近いところでの臨床研修を提供していました。
両極端と言えるような環境で「医学教育の現場」を見てきて、さらにオーストラリアのへき地でrural GP達のオンラインを有効に使った教育システムを見学し、日本でもできることはもっともっとあるのではないか。そう思うようになっていました。
日本に帰ってきてから、1年が経ち、新たな環境で地域医療に従事し、自分に今できることは何かないか?

いろいろと考えて、少しずつですが

「遠隔メンター」

をやってみようと思い立ちました。今現在の病院では、年間を通じた研修医はいません。
なので、少し余力があります。
さらに、最近「指導医として、どうですか。」というようなお声がけもいただき、うれしいのですが、今の病院でもっとやっていきたいこともあるので、どうすればいいかと考えていました。確かに、いろいろな地域、病院で、医学生や初期研修医に対して、十分な教育環境が整っていないところもあるのは事実です。できればそのような病院で協力させていただいて、「遠隔メンター」として、指導できないかと。
よくある有名な医師が、年に1回や2回講義に向かうというのではなく、定期的に病院に伺い、救急対応や病棟回診にも付いて指導し、feedbackするというものです。また、オンライン面談を使って毎月時間を設けて研修の振り返りをしたりしようと考えています。その他にもポートフォリオみたいなものも一緒に作成するような(赤ペン先生のようなもの)指導を年間通じて係わっていければと思っています。

都道府県や大学の医局制度など関係なく、標準的な教育を地域にも届けたい。そして、その地域に将来「屋根瓦式教育」が根付く。そうなればとても幸せだと思います。

もし、このブログを見ている方で、私の今までの経歴や、やってきたことに共感いただける方、研修教育に携わっている方がおられましたら、一度御連絡をください。詳細については、メールでお応えします。また、ご興味がある方は、病院まで伺ってお話をさせていただきますので、ぜひ御連絡お待ちしております。(連絡先はこちらのページ)

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