更新に少し時間が空きました。
6月はLongreach Hospitalというところでの研修でした。

現在改築が進んでいる最中です

Brisbaneまでは、1300kmとさらに離れた場所になります。
詳細はこちら

日本語での観光案内などもほとんどなし。

Qantas Founders museum

というのがあり、飛行機好きには持ってこいかもしれません。

他には、150kmほど離れたところに、Wintonという町があり、恐竜の発掘された場所があります。(日本の福井県勝山のようなところです。)

Australian age of dinosaurs

町自体は3000人程度ですが、カバーする医療圏は半径250kmで3万人弱。
病院は町中からは車で3分ほど離れています。
入院ベッド数は20弱 産科3床
レントゲン、エコー、検査室あり

また、メインストリートに公立クリニックがあり、医師はそちらでも勤務をします。
重症の人のみ、病院で診察をする。
その他や、慢性疾患の管理はクリニックで行うというシステムです。

日本の病院の外来スペースが離れにあるというイメージでしょうか。

若手の医師たちが、病棟担当やER担当をシフトでカバーします。

最寄りのCTはEmerald hospitalのため500km離れています。
さらに最寄りのMRIはBrisbaneのため1300km離れています。

日本でも離島でCT,MRIのないところで研修をさせてもらいましたが、
診断する上でCTがないと普段出来ていることが大幅に出来ないです。
strokeは、出血か梗塞かわからないためt-PAも使えない。
大動脈解離や外傷性出血などについても初療が遅れる可能性が高い。

この10月にCTが始めて導入されるようです。
お産に関しては、母体にリスクがない場合、帝王切開も行います。また、Brisbaneから、婦人科医師や整形外科医師が定期的に来て、手術を行うこともあるようです。その際の麻酔担当は、常勤医師が対応するという感じです。(このあたりは、上五島病院に似ているところかもしれません。)

手術室も新しくなり、麻酔器も新しいです。

Drは、後期研修医も含めて10人程度 学生の研修受け入れも行っています。
院内の敷地には、JCU(James cook university)の宿舎があり、学生はLongreachに来ている間は
生活費がタダです。利用できるのは、医学生だけでなく、リハビリの学生なども含まれます。この建築費用は、政府と大学が合同で出資しているそうです。
BBQ出来る設備もあります笑

Longreach Hospitalがカバーする地域も他の地域と同様に広いため、1週間に一度近くの地域(といっても100kmほど離れていますが),Isisfordというところへ診療応援に行きます。

350人ほどの人口。アボリジニーの方もいて、生活について少し伺うことが出来ました。

Isisford clinic

そこでは1人の看護師が3ヶ月ごとにシフトで勤務をしていて、毎週月曜日に医師が応援診療に行くという体制です。精密検査が必要と判断した場合や、入院加療が必要と判断した場合には100km先のlongreach hospitalへ搬送となります。

看護師とのやりとり

そのようなクリニックでも、基本的には検査結果は、以前にもお話ししたようにsecurityのあるweb上で共有されていて、救急時の対応セットはhospitalと同様のものを作って、救急時の対応を簡便化しているところがシステマチックだなと感じました。

地域でのお産をしっかりと守るためのシステムがありました

Longreachの町自体は、とてもゆったりとしていて、人もみんなやさしく楽しかったです。

不思議とどこの町もそうですが、町が小さくてもこの規模だと、ジムやプールがあり、子供が遊ぶ公園はどこも遊具がしっかりとメンテナンスされていて日よけ付き。しかも、転けても痛くないソフトシート。
 いろいろな点で、行政のお金の流れも垣間見た研修でした。

Dr.John ありがとうございました!

おすすめ:

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA