毎週末は土日をゆっくりと家族で過ごすことが出来ています。
松前のときぐらいゆっくりとした週末です。にしても、朝晩の冷え込みは結構予想外。
こちらで、パーカーを購入しました。もともとクーラーに弱いので、院内でみんながノースリーブとか、半袖シャツとかでも、私はスクラブにパーカー・・・体調管理に努めています。
 

足の長さ違いと季節感が異なる服装

さて、2週間が終わって、スタッフ、研修医、学生の一日の流れがわかってきました。

★スタッフ(SMO:senior medical officer)
 一週間のうち、3日は病院勤務(病棟担当の日や、日中の救急当番の日)を行い、2日は町のクリニックでGP(general practitioner)として外勤をしているスタッフが多いようです。外科GPの先生は、朝から大腸カメラをする日(なので結構検査中に便が混ざっていて、観察大丈夫なのかな?と思うこともあります。)や、皮膚がんの手術をする日と決まっています。

★研修医(intern, 後期研修医senior resident )
 病棟担当の日、救急当番の日、産科病棟の日と分かれています。隙間時間に手技の見学や手伝いをする感じです。休みはしっかりあるみたいですが、具体的な日数を聞き忘れました・・・(もう一度確認します)

★学生(medical student)
 学生も研修医の先生達とだいたい同じ感じで1日を過ごします。が、終了時間はだいたい15時というぐらいで、レポートとかがあると、病棟ですることがなければいつの間にかいないということもあります。
 学生が行ってよいのは、カルテ書き、身体所見、縫合、ルート確保、採血など。
カルテは、手書きのため、必ず、研修医以上のサインが同時に必要となりますが、みんなしっかりと書いています。オーストラリアの医学校はいろいろな形態があって、他大学を卒業後4年のmedical courseがあるところや、高校卒業後5年の学校、日本と同様の6年の学校など。いずれにせよ、州が規定している地域で15週間の研修を行うことになっています。3年次、または2年次に行うようです。
 15週、地域で病院の中で研修を行うのです!松前でも長い学生さんで6年生のときに4週間でした。3ヶ月病院で研修を続けるというのは、日本でいうところの外ポリというやつでしょうか。にしても、early exposureがすごい。
 
☆1日の流れ☆

8:00AM 申し送り
 
 病棟看護師、医師、学生、リハビリの学生などが集まって30分近く病棟の申し送りを行います。主治医制ではないので、この申し送りがとても大切になります。方針確認を徹底する。病棟の患者数は約20人+α

9:00AM頃~
 回診・救急担当・産科病棟
 
 それぞれの担当に分かれます。回診には、SMO+Intern+medical studentとなり、紙カルテを台車に乗せて、回診開始です。台車とともに、電子カルテ(PC)を移動させて、採血結果の確認やレントゲンなどの画像確認をしながら進めます。合わせて、面白いと思ったのは、日本でいうところのUptodateやDynamedのような電子二次文献検索ツール(それぞれの疾患に対して)を調べながら、進めることがあるということです。これがまた秀逸で、作成しているのは州政府が主導となって専門医や、地域で勤務している医師などから選ばれた先生方。そしてQueensland州の病院であれば、どこからでもアクセスができて、それぞれの地域ですこしカスタマイズされているということです。
 例えば、「胸痛」を訴える患者が来院したとして、より心疾患を疑うか、それ以外か悩むとき、高次医療機関へ相談をしたいときに「○○は問診をしたか」「○○の疾患は除外したか(鑑別をしっかり行ったか)」「最低限の○○の検査はしたか」というchecklistがあります。
 それぞれを行った上で、やはり心疾患(心筋梗塞など)を疑う場合にコンサルトが必要なときに「○○病院・△△病院etc」とリストと連絡先が、webに載っているのです。なんと利便性が良いというか無駄がないというか。

10:30AM頃に回診が終わる
 
 CTが院内にないため、回診でCTが必要な患者などはそこから指示出し(緊急時は回診途中でも行いますが、町の中のprivate クリニックに電話とFAXをするため時間がかかります。)や、追加の採血検査レントゲン検査・点滴の変更、退院指示など
 それが一段落ついたら、11時~12時ごろにMorning Teaが始まります。
これが慣れない。ゆったりとみんなでコーヒーや紅茶を飲みながら、回診の確認などをします。スナックをつまみながらのときもあるので、昼食が2時前後になります。
急ぎではないときのCTは3PM前後に帰ってくるので、採血結果と共にそこから再度方針確認などを行います。
 基本的には長期入院はないため3,4日で退院。退院サマリーを隙間時間にinternet上の共有データに打ち込む。

患者さんの昼食

5PMにはdutyは終了。その後は、緊急受診は、NP(nurse practitioner)が初期対応をします。入院が必要なときなどにon call医師へ連絡が入り、必要時のみ病院へ向かいますが、そうでなければ、電話で点滴指示を行い、翌朝に患者に会うということもあるようです。

とても合理的だなというのが私の感想です。
 病棟担当の医師は、外来やその他の業務にその日は呼び出されないため、病棟業務に集中が出来る。逆に救急担当の医師は、その日は、基本救急。もし手が空いていたら、病棟の手伝い。日本の外来を院外でやっているような感じでしょうか。毎日病棟を管理しなくていいということ、みんなで情報共有しているということで偏りや見落としがないようにしている。とても合理的かつ、医師も負担が少ない

病室の隣には患者さんと家族がゆっくりと過ごせるスペースが隣接

救急や、産科病棟についてはまた次回。

先日のANZAC day パレードがありました。

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