千葉で働くようになってから、すぐにかかわらせていただいた患者様が亡くなられました。
入院する度に、
 「なかなか、家での生活が難しいでしょ。ヘルパーさんや、デイサービスなど使えるサービスはしっかり使ってみたらどうですか?」

とこちらがいうと
「そうだね。こんなんじゃ、歩くのも大変だしね・・・」

とおっしゃっていたのですが、治療がすすんで良くなると
「また、帰ってから手続きするよー」
と笑って、ごまかしながら退院される。

そんなことを繰り返し、入退院を繰り返していました。

そして、いよいよ、食事が満足には取れないようになり、
「家に帰ってもね・・・施設に入れるかしら?」
とご本人様からあり、施設への転院を進めていきました。

ご本人様は、「自然にすーっといきたいねー。」
と話されていて、
「施設でも病院でも同じようにできると思いますよ。
 でも、お迎えが来るのはまだ先だから、ずっと病院にいるよりは、少し明るくて、病院らしくない施設に行くほうが、気分転換になるんじゃないですか?」

「そうだねー。病院からは一旦出たいよねー」

って。
その施設では、看取りをやりたいと思っているが、職員にまだ「死」に対して、戸惑いがあり積極的には行えていませんでした。
 職員の方と何度も話をして、
「困ったり、不安になったらいつでも連絡下さい。」
とお伝えして、数ヶ月施設で診ていただきました。

いよいよ、意識が悪くなり、反応が弱くなったようでしたが、点滴もせず、モニターも付けず、静かに見守ってくれていたようです。

夜の見回りに行ったときには、反応がなかったようです。

慌てて、救急隊を呼んだのですが、救急隊が到着したときには、心肺停止。

その翌日、職員の方から連絡をいただきました。

「今回、他の職員も含めて、どうやって人が死を迎えていくのかということを共有することができました。最期は本当に、すっと穏やかでした。 今回のことで、もっと前向きに看取りを積極的に施設で行えるようにしていきたいです。」

とても、心強い言葉をいただきました。
 上五島病院で勤務していたときも、施設の方と、看護師と終末期をどうやって支えながら、なるべく入院せず今まで暮らしてきた環境で過ごすサポートができるかと話し合いをしたことを思い出しました。

 これから、この方の振り返りを施設の職員と一緒におこなって、「看取り」を希望する方には、応えられる施設になってもらえるようお手伝いをしたいと思います。

 この地域は、他の都市部ではない地域と同様に、子供さんが遠方におられて、地元には誰もいないとか、ご高齢のご兄弟、親戚しかいないということがたくさんあります。
 それでも、最期まで地元を離れたくないという方もたくさんおられます。
そういう方にとって、最期まで穏やかに過ごせる場所が、病院以外にもあっていいと思うのです。みんなで頑張っていきたいです。

ERだけでなく、地域医療づくりやってます。

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