生放送だったため、言葉の選び方にはとても注意をしましたが、どうも伝わり方が異なるなというところがあったので、ここで追記
「集約化の先に残る医療」と表現しているのは、いつもここで言っているような、高齢者の感染症や圧迫骨折、救急医療の初期対応、マイナーエマージェンシー、緩和ケア、予防接種などです。
一方で「集約化されるべき医療」と考えているのは、高度な最先端治療が必要とされる疾患や、他職種も含めたマンパワーを要する医療です。具体的には、重症外傷、心筋梗塞や大動脈解離などの心疾患、くも膜下出血や脳出血などの脳血管治療、そしてがん治療などです。
ここで、誤解を生じてそうなのはがん治療についてです。急速に進行するガンも少なからずありますが、ほとんどのガンは、心疾患や脳疾患などに比べると時間的に余裕のある病気です。セカンドオピニオンも可能です。そして、症例が少ない各地域の病院で治療を行うよりは、集約化された病院で、症例も豊富な医療機関でガン治療は行う方が治療成績は良いと考えます。ただし、治療の過程で、抗がん剤治療の副作用や、免疫力が落ちている最中に肺炎やその他の感染症で状態が急速に悪くなることはあります。これらに対して、地域の病院で対応をすべきではないとは思っていません。地域で働く医師は、抗がん剤治療によく起こりやすい副作用についても勉強が必要ですし、その副作用により、状態が悪くなった地元の患者さんの初期診療は行うべきです。その上で、かかりつけの大きい病院の医師と連携を取って、どちらの病院で対応をするか話し合うことが必要です。
わたしが、TVで言った「がんは急に悪くならない」というのは「診断をするまでのあいだ、または診断をしてから治療選択をするまでの時間が急ではない」という意味合いでした。また、ガン自体の治療に関しては、集約化されるべきであって、その治療過程で起こりうる副作用などでの急変対応についてはどの地域でも対応が必要で、その後にかかりつけ病院と協力することが必要だと思っています。
誤解を生じてしまう言い回しをしてしまったのは自分の未熟さですので次に活かしたいと思います。