へき地の医療が厳しいことは都市部にいてはどれだけ、ニュースで流れていても気づくことはない。思いをはせることはできるかもしれないがそこで生活をしていないとわからない。ましてや、医療に関わらないと全くもって無関心でも生きていける。私たちは、ライフラインでありながら、電気や水と異なり毎日利用されるものでもない。TVを見ている層はたしかに病院を利用している層が多いのかもしれない。そういう意味では、いろいろこれを見て考えて頂きたい。
へき地の医療は、集約化の先に残すべき医療をしっかりカバーすること。これが「何を残すべきか」の解だと思います。その一つにまずは救急を受け入れるということ。できれば、初療で安定化させて高次医療機関へ送ることができることだと思います。確かに、重症患者さんを自分たちで最期まで診たい!という医療者の気持ちもわかる。サッカーのエースみたいだし、自分たちで治した!という実感も強く感じることができると思います。へき地で救急対応をし続けるというのは、縁の下の力持ちです。よく言えば、アシストを出し続けるMFなのかもしれませんが。NHKのアニメーションでとてもわかりやすかったのが、2次救急対応をしている病院が受け入れ出来なくなると、3次医療機関がパンクするというもの。お互いの病院がそれぞれの役割をしっかり果たしてこそ、成り立つということ、そしてどちらが偉いというわけではなくお互いに支えているという認識を持つことがとても伝わりやすかったと思います。
そして、コスパの良い医師たちの代表例として総合診療医が取り上げられていました。まさにそう思います。そこに、いち早く気づいて、その体制作りができる病院は生き残っていけるのではないかと思います。まだ今は医師側の数が少なく奪い合いかもしれませんが、しっかりと育てて、全国に羽ばたいてもらいたいと思っています。番組で見ていただいたように、いわゆる内科学だけではダメなんです。小児科診療や、外傷含めた救急対応もできる総合診療医がへき地(あまりこの言葉好きではなくて、rural areaとします。やっぱり。)には求められていると思います。そういう視点で、医療者教育が必要だと思います。各臓器別の医師も、ruralに行って症例が少なくなるのはちょっと・・・と思っているのであれば、ruralで必要な知識や手技を総合診療医に指導していただきたい。そうすれば、互いに楽になる。
住民の皆様にもどう映ったのか伺いたい。病院側も改善しないといけない点がたくさんあったり、潰れても仕方がない病院だってあるかもしれない。ただ、医療費については、住民の皆様にもしっかりと考えてもらいたい。家だって、車だって、カバンだって、自分が好きな物や他と比べてよい物を!と思う人はそれなりの対価を払っています。ガスや電気だって必要とあれば払っています。医療はどうでしょうか。
人は必ず死を迎えます。そのときにどのようにして迎えたいか。何を大切に思っているか。それらを考えたときに、私たちが行う医療行為が本当に必要なのかどうか。それも家族で元気なうちに話しあっていただきたい。